(株)三好不動産

全ての人に「快適な住環境の提供」をしたい。
これが当社の基本姿勢。

登場人物紹介

●松本 茂規/(株)三好不動産 執行役員
●原 麻衣/(株)三好不動産 七隈線エリア統括 統括店長
●三浦 暢久(あなたののぶゑ)/九州レインボープライド 実行委員会代表

LGBTのお部屋探しの現状を知り、「自分しかいない!」と手を挙げました。

  • のぶゑ
  • 九州レインボープライド(QRP)には今年で4年連続のご参加いただき本当にありがとうございます。読んでくれている方たちもLGBTフレンドリーな会社として三好不動産が認知されて来ていると思うのですが、改めてどのような会社なのか教えていただいてもよろしいでしょうか?
  • 松本
  • はい、三好不動産はここ福岡の地に創業して69年になります。福岡の皆さんには「ゾウのマーク」でピンとくる方がいらっしゃるかと思います。当社は不動産業が基盤ですが、そのフィールドは多岐にわたるため、「超・不動産宣言」をスローガンに掲げて、不動産の枠を超えて、生命保険、損害保険等の金融資産の活用を含めた総合的な資産管理をご提案しています。「不動産」は長きに渡って受け継がれていく大切な資産です。親から子へそして孫へと次の世代に受け継ぐこと、そんな思いもゾウのマークに込められています。
  • のぶゑ
  • ゾウさんのマークには、「ずっと寄り添っていきますよ」というメッセージが詰まっているように感じますね。ですが、このような不動産企業がなぜ、LGBTの取り組みを始められたのでしょうか?
  • 松本
  • 三好不動産は「快適な住環境の提供」という基本姿勢があります。これまでも、当社は、外国人や高齢者、DVで苦しんでる方等のお部屋探しなど、様々なニーズにいち早く対応してきました。そんな中、のぶゑさんと当社代表の三好修との出会いがあり、そこでLGBTの方の住まいに関する悩みを伺い、様々な課題があるという現状を知りました。そうした困っている方がいるのであれば、お力になれるのではないかと思い、LGBTの取り組みが始まりました。2016年にスタートしましたので、今年で丸3年が経ちます。
  • のぶゑ
  • 三好さんとの出会いはよく覚えております(笑)取り組みを始めた3年前はどんな状態だったのか、当時のことを教えてください。
  • 松本
  • スタートした当初は、まだまだ手さぐりでした。LGBTという言葉自体知らない社員がほとんどでしたので、勉強会を行ってその現状を知ることから始めました。レインボーマークを店頭に貼ったり、ツイッターやフェイスブックなどSNSでの情報発信も開始しました。その勉強会後に、スマイルプラザ七隈線統括店長の原麻衣が「私がやります!」と自ら手を挙げてくれたのです。思いがけない申し出に、最初は驚きましたが、社内で成績もよく、社員にも人望が厚く、豊富な経験に裏付けられた原の人柄があり、会社としても原が担当になってくれるなら心強いという思いとともに頼もしいと思いましたね。私としては素直に嬉しかったです。

LGBTのお部屋探しの現状を知り、「自分しかいない!」と手を挙げました。

  • のぶゑ
  • 勉強会を通して理解を深める最中に原さんが手を挙げてくれたわけですね。原さんは何故、「私がやります」と会社に申し出たのですか?
  • 私は、社内の勉強会でLGBTのお部屋探しに様々な壁があるという現状を知って、「自分しかいない!」と手を挙げました。その理由は、当社は賃貸管理戸数が福岡でもトップクラスということもあり、多くのオーナー様が理解していただける機会が多いこと、更に、グループ会社に家賃保証会社があるので保証人の問題も柔軟に対応できると思いました。また、私が言うのもおかしいですが、三好不動産が取り組むことで、不動産業界全体が耳を傾けてくれるのではないかとの思いもありました。
  • のぶゑ
  • 取り組んでいく中で変化したこと、感じたことはありますか?
  • 当初は私ひとりで対応していました。しかし、1年、2年と経過していく中で、店舗スタッフは私の接客を横で見ているうちに自然と身についたのだと思いますが、今まで以上に様々なお客様に配慮できるようになったのではないかと思います。当社は高齢者や外国人、障がい者、生活保護者の方など様々な背景をお持ちのお客様がご来店くださいます。セクシュアルマイノリティのお客様への配慮もできるようになったことで、来店いただくお客様からの満足度も高くなったという結果も出ておりますので、自然と店舗全員のホスピタリティがさらに向上していったように感じました。
  • のぶゑ
  • 私たちは「サイレントマイノリティ」とも言われ、公表して生活をしている人はとても少ないですが、三好不動産では気兼ねなくお部屋探しのお手伝いをしていただける環境ができてきたということですね。その変化は本当に素晴らしいことですね。他にも取り組みを進めていく中で何かありますか?
  • 私がお部屋探しのお手伝いをさせて頂く中で意外と多く頂いた声が、不動産の購入についてでした。「不動産売買に興味があるけど敷居が高い」「誰(どこ)に相談していいか分からない」「同性カップルの場合の相続やローンについて知りたい」など、賃貸以外のご相談も多く寄せられるようになりました。そんな声に応えたいと思い、すぐに当社代表の三好に相談したところ「それならLGBTの方のためだけのライフプランセミナーを開こう!」となり、11月16日に開催することが決定しました。今まで当事者が聞きたくても聞けなかった、不動産売買の契約方法や住宅ローンについて、また財産分与など多岐にわたって専門家がお話します。
  • のぶゑ
  • 実は私も登壇させていただきます。ですが、私の場合は専門家ではないので LGBTの状況を少しお伝えするぐらいの端役です(笑)ですが、私もパートナーがいますので将来のことをよく考えます。様々なカップルさんにとって「将来に安心が持てる」一助になったらいいなと感じますね。

生活基盤となる「住」を扱う不動産業。

  • 私はこのセミナーで賃貸の対応のことをお話しさせて頂きます、まだまだ法律や制度における難しさもありますが、今でもできることがあることを知ってほしいと思いますし、諦めて欲しくないですね。このセミナーで、将来、安心して暮らす為の情報を提供できると思っていますし、たくさんの方にご参加いただいて、どんなことでも気軽に相談していただけたら嬉しいなと思います。
  • のぶゑ
  • そうですね。いろんなところで法律や制度によってつまづく当事者がたくさんいることを聞いています。小さな疑問でもいいので恥ずかしがらずに質問してもらえると嬉しいですね。LGBT当事者にとって暮らしやすい社会になることは社会全体が暮らしやすくなることだと思います。
  • 松本
  • 不動産会社は人々の生活基盤となる『住』を扱う業種です。私たちは常に、誰もが快適な住環境を手に入れられることについての問題意識を持っています。「LGBTの方」だけではなく、高齢者や外国人、障がい者、生活保護者の方と、たくさんの「困っている」状況が存在します。そのニーズにお応えした結果、「お仕事になっていた」ということはあると思います。ですが、私たちが履き違えてはいけないと思うことはLGBTの方たちをビジネスターゲットとしてだけで認識しないように、勉強会やQRPへの参加等を通して社内教育を続けていかなければならないと思っています。