三好不動産 対談

福岡でもLGBTの取り組みをしている企業が出始めました。その中で2年前から特別協賛・後援を始め、当事者のお部屋の借りにくさを解消するために奮闘している三好不動産をインタビューさせてもらいまいた。三好不動産でこの取り組みをリードしてくれている原さんのお話を伺うことができました。

 

(インタビュアー:九州レインボープライド(QRP) お話を伺った人:原さん)

三好不動産

QRP:

なぜ、三好不動産がこの取り組みをすることになったのでしょうか?

原:

3年ほど前に社内の営業社員向けのセミナーでLGBT研修がありました。その時に初めてLGBTという言葉や存在を知り、また偏見・差別にあい、苦しい状況を抱えている方がたくさんいるという事実、また、お部屋を借りることすら困難な人がいることがとても印象に残りました。

そこで、私は困っている人がいるのであれば、その人たちに何かできることがあるのではないか?と思い、直感的に「私がするしかない!」と感じ上司に相談をしました。

QRP:

もしかしたら誰も手を上げなければ始まらなかったかもしれないということですね。勇気の一歩ありがとうございます。それでも原さんにとっても、とても勇気のいることだったと思うのですが、当時の心境やリスクへの恐怖とかはありませんでしたか?

原:

私が手を挙げることができた一番の理由は 社風にあります。三好不動産は昔から、外国人・高齢者・生活保護者と「お部屋の借りづらい人たち」への支援を行い、安心して生活をおくっていただくための仕組みを作ってきています。そのような風土を醸成してくれた社長を、私は信頼し尊敬しています。このセミナーがあった時に社長が「LGBTの人がお部屋さがしに困っている」と伝えてくれ、その必要性を語っている時の真剣さに触れて、自ら手を挙げることに対して不安などはありませんでした。

また、私も三好不動産での勤続年数も長くなりましたので。不動産における知識なども豊富にあります、LGBTの人が来店頂いても必ずサポートできると考えました。このように会社との信頼関係と自分自身の知識の裏付けがありましたので恐怖心や不安のようなものはありませんでした。

QRP:

伺っていると 会社との関係がとても良好のように見えました。やはりそのように働く環境として社員との信頼関係ができていることは本当に重要ですね。LGBTの取り組みは特に企業と社員との連携は欠かせないものだと思います。それでも実際に取り組みを始めてみたらご苦労がたくさんあったのではないですか?

三好不動産

原:

たくさんありました(笑)そもそも賃貸の業界において 二人入居ができる物件がとても少ないのです。また、LGBTの人を想定とした入居の設定がないためにお部屋の紹介が難しいのです。一般的に二人入居が可能な条件は 婚姻関係・兄弟姉妹・婚姻を前提としているカップルとなります。

また、契約においても、保証人が入居者の両方に必要だったり、トランスジェンダーの人だと身分証明と見た目との違いや名前の違いによって審査が通らなかったりとハードルが高いんです。

QRP:

それは当事者にとっては困難がたくさんありますね。でも現在三好不動産では少しずつそのようなことを解決してきているのですよね?実際にどのように解決しているのでしょうか?

原:

三好不動産はグループ内に保証会社があります。その会社にもLGBTのことを理解してもらい、偏見等がない状態で入居審査ができるようになりました。したがって三好不動産の市内3万件近くの管理物件でしたら、何事もなくスムーズにお部屋を借りて頂けるようになりました。また、他社の物件でもご紹介できますのでまずは気軽にご相談いただけたら、豊富な知識のもとに何かの解決方法をお伝えできると思います。最近ですとたくさんのメディアに取材をしていただいたおかげで、物件オーナーから直接連絡をいただくことも増えました。オーナが理解を示してくれることでお部屋のご紹介のしやすさは確実に広がっていると実感しています。

QRP:

すごいですね。三好不動産の周りで起きているイノベーションを感じることができますね。本年4月から福岡市でもパートナーシップ制度が始まりましたが、何か影響がありましたでしょうか?

原:

パートナーシップ制度ができたことで、物件オーナーや他の管理会社などに交渉しやすくなりました。ついこの前のことなのですが、パートナーシップ宣誓書を持ったカップルさんがご来店くださいました。そのカップルさんの希望されたお部屋が当社の管理物件ではなかったのです。お二人ともパートナーとしての入居を強く希望されていましたので、先方の管理会社へは二人の関係が「婚姻と相当する関係性である」ことの証明として、パートナーシップ宣誓制度を利用しているカップルであることをお話ししました。この制度があったことで先の管理会社も受け入れていただき、契約書の続柄のところも「パートナー」と記載され、晴れて契約となりました。私たちにとってもパートナーシップ宣誓書は本当に力強い味方となってくれました。この制度があればもっとたくさんの物件をご紹介できるようになると思います。

QRP:

それは本当にお二人にとっては嬉しい出来事でしたね。原さんの粘り強い交渉もあったと思いますが、決め手は「福岡市が認めている」ということだったのかもしれませんね。自ら望む生活が送れるきっかけの一つですが、それでも大きな一歩かもしれません。

最後に 原さんにとって今後の展望?夢?のようなものはありますか?

原:

まずは三好不動産全体として、福岡市内にあるどの店舗でも気軽に立ち寄っていただき、当たり前にサービスを受けてもらえる雰囲気を作っていきたいですね。もう一つは、どの不動産会社でも当たり前にサービスが受けれるようになれば、みんなどこでも自分の好きなところで緊張もすることなく不安や恐怖に怯えることもなくごく自然にお部屋探しができるようになったらいいなと思っています。

QRP:

本当にありがとうございました。まだ取り組みが始まって3年目ですが、これからの発展が楽しみです。現在、三好不動産では、社員向けの取り組みとして、社内規定や採用の部分でも 性的指向や性自認に関する差別禁止事項を追加したり、トイレの使用方法の検討などの取り組みを充実し、社内外に存在するであろうLGBT当事者への配慮を続けています。

三好不動産の取り組みが福岡の他の企業においてもスタンダードなものになれば、LGBT当事者だけでなく、いろんな生きにくさを感じている人にとっても社会が行きやすく 働きやすくなるのではないかと感じました。

 

三好不動産LGBT取り組み

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