株式会社ペンシル

新卒社員がはじめてLGBT研修を受けてみた

福岡から全国のナショナルクライアントに対しWEBコンサルティング事業を展開する株式会社ペンシル。従業員から生み出されるアイデアこそが商品の同社は、様々なWEBサイトの改善に活かすため、多様性を重視し組織の成長につなげるダイバーシティ経営を推進しています。

そのひとつがLGBT当事者に対する取り組み。ペンシルでは、従業員向けに定期的なLGBT研修を実施しています。今年度新卒社員として入社した5名も、新卒研修の一環として、NPO法人カラフルチェンジラボによるLGBT研修を受講しました。彼らにとってはじめてのLGBT研修。基礎知識を学ぶ座学とカードゲーム形式のダイアログ研修を通して、彼らはなにを感じ、どのような変化があったのかを聞きました。

■そもそもLGBTに関する知識は?
・言葉は知ってたけど、自分には直接的に関係なく遠い存在だと思っていた。
・周りにLGBT当事者がいて、もともと課題意識を持っていた。
・大学で性に関する講義を受けていたので基礎知識はあった。でも、同じ授業を受けた人の中には強い抵抗感を持った人もいた。

■新卒研修で「LGBT」をとりあげることに対してどう思った?
・他の企業ではやらないと思う。ペンシルっぽくてすごい。
・ダイバーシティ経営を推進していることは知ってたけど、研修でも扱うことで意識づくりから行っていると感じた。

■実際に研修を受けてみてどうでしたか?
・LGBT当事者やその周囲の人の立場に強制的に身を置くことで、どんな環境に置かれているのかも考えることができた。ゲーム形式とはいえ、侮れない。
・知識はあっても、無意識に壁をつくっていたと実感。友人や家族からカムアウトされたときにどのように行動するか考えるいい機会になった。
・企業が取り組む意義についても学べ、納得することができた。
・偏見を持っていないつもりだったけど、わかっていないことがあった。

■その他
・SNSでプロフィール写真をレインボーにする動きの意味がわかってなかった。自分が支援者であると表明することも支援になるんだと知ることができてよかった。
・フラットに考えるようになって、否定することが少なくなった。研修後は、LGBT当事者の方だけに限らず、様々な人の多用な考え方を受け入れやすくなった。
・性的指向や性自認は、本人の意志や努力によって変えることができない「個性」のひとつ。LGBTという枠にとらわれず、色々な個性、その人自身を受け入れていきたい。
・「性はグラデーション」という言葉がしっくりきた。生物学上の男女に限らず、性自認や振る舞いなど色々な軸でそれぞれの水準が違っていていいんだと納得した。

ニュースの中の存在と感じていた「LGBT」について、人生ではじめて真剣に考えた5名。家族や友人だけでなく、同僚、上司、部下、取引先など、社会人となって働く彼らにとっても、実は身近な存在であり、決して特別なものではないことを感じたようです。

性には正解も不正解もなく、誰かに干渉される必要もありません。今回の研修は、これから社会人として歩んでいく新卒社員に、大きな影響を与えるきっかけとなったのかもしれません。